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No.004 授乳中の風邪対策

寒くなってきました。
幼稚園や保育園では。風邪でお休みの子が増えているようです。今年は例年に比べ局所的なインフルエンザの流行も早くから聞かれます。

風邪は、咳、くしゃみ、会話などに伴う飛沫で感染します。感染は3フィート(90cm)以内で成立するといわれています。子供と同じふとん、あるいは同じ部屋で寝ることの多い日本では、子供が風邪をひけばお母さんも、お母さんが風邪をひけば子供にもと、家族中でうつし合いの状況です。

先ずはインフルエンザの予防接種を

家庭内感染を避けるためには、風邪・インフルエンザの流行期に、家族全員が外出時のマスク着用と、帰宅時のうがい、手洗いを励行、そして十分の休養をとることが基本です。

そして何よりも先ず流行期に入る前にインフルエンザの予防接種を受ける必要があります。お母さんが予防接種を受けることにより、母乳中に特異的抗体が分泌され、児を感染から守る可能性もあります。

それでも残念ながら、風邪を引いた時はどうしたらよいのでしょうか。

子供の場合、元気が良くても、走るとゼーゼーする、咳や鼻づまりで夜何回も起きてしまうような場合は、早めに「かかりつけ医」に受診されるほうがいいでしょう。

では、子供を母乳で育てているお母さんが風邪を引いた時はどうしたらよいのでしょうか。

母乳中にはインフルエンザウイルスは排泄されません

たとえその風邪の原因がインフルエンザウイルスであったとしても、母乳中にはインフルエンザウイルスは排泄されません。インフルエンザと診断される頃には、母乳の中には感染防衛因子だけでなくインフルエンザに対する特異的抗体も含まれています。

お母さんがインフルエンザウイルスに罹患したとしても、相当の重症でない限り、授乳は続けるほうが良いと考えられます。ここで授乳をやめてしまうと、特異的抗体や免疫物質という母親のみが作れる“最良の薬”を与えないことになります。

子供との接し方は?

充分な手洗いと、マスクの着用は必須です。

授乳中は薬を飲んでよいのでしょうか?

日本で市販されている総合感冒薬はおのおのの成分が少量なので、実際に母乳に移行する量は極めて少なく(1%以下)、また長期間使用しなければ、一般的にはどの薬剤を服用したとしても授乳を続けて差し支えないとされています。

但し、「効果が持続する」「強力」などと書かれているものや、多種類の成分(特にコデイン)が含まれているものは避ける方がいいでしょう。
解熱鎮痛剤も、母乳にはわずかしか移行しません。アセトアミノフェン(カロナール)や、イブプロフェン(ブルフェン)は安全とされています。
細菌感染が同時に疑われた時、ペニシリン系やセフェム系の抗生剤は安全です。

インフルエンザに対して、解熱剤などの一般的な薬剤だけでも自然に治りますが、どうしも抗インフルエンザ剤を使用する場合は、体内への吸収が少なく、母乳中への移行がほとんどないと考えられている吸入薬のザナミビル水和物(商品名:リレンザ)が適しています。

お母さんの服薬のタイミングも、子供が長く眠りそうな時間の前や、授乳後に服用するとより安心です。

基本的な考え方 ・・・ 授乳を中断・中止しなければならないような重症の風邪はごくわずか

授乳中に風邪を引くと、お母さん自身もつらいですし、子供に移してしまうのではと心配ですね。しかし、実際には授乳を中断・中止しなければならないような重症の風邪はごくわずかでしかありません。

「かかりつけ医」と家族の協力を得て、十分の休養をとり、無理をせず、「母と子の絆である母乳栄養」を継続し、今年の冬も乗り切りましょう。

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